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私道や隣地にはみ出した隣の木は、どこに言えばいいのか(世田谷区)

「これ、区に言えばどうにかなりませんか」——お隣の木がうちの敷地や私道に出てきている、というご相談で、いちばん多く出てくる一言です。自分から隣に言いにいくのは気が重いから、間に入ってくれるところがあるなら、と考えるのは自然なことだと思います。

世田谷区には、この件そのものを扱ったページがあります。「隣の家の樹木が私道や私有地にはみ出している」(ページ更新日は11月です。

区の答えは「行政の権限では対応できません」

このページで区は、お隣同士の問題については区が行政の権限で対応することはできません、としています。私道でも私有地でも、扱いは同じ並びです。そのうえで区が最初に案内しているのは、隣の方に直接伝えて剪定をお願いすることです。

区が冷たいのではなく、私有地の木をどうするかを行政が決められない、という線引きです。逆に言えば、この線の内側で区が用意しているものはあります。

私有地の木は、その木の持ち主が管理する

木の枝が境界を越えてきたとき、それを切る立場にあるのは木の持ち主です。この原則は今も変わっていません。

そのうえで4月から、越境された側が自分で切り取れる場合が定められました。木の持ち主に催告したのに相当の期間内に切除しないとき、木の持ち主が分からないか所在が分からないとき、急迫の事情があるときの3つです。法務省の資料は、この「相当の期間」事案によるが基本的には2週間程度とし、自ら切り取る場合の費用は基本的には竹木の所有者に請求できると考えられる、としています。

気をつけたいのは、その木が共有になっている場合です。相続で持ち主が兄弟数人に分かれた庭木は珍しくなく、切り取るときは基本的に共有者全員への催告が要ります(所在の分からない共有者は除く)。言いにいく相手が一人とは限りません。

改正の中身は隣の家からはみ出した枝は切っていいのか。4月の民法改正で変わったことまとめてあります。いきなり切る話ではなく、まず持ち主に言う、という順番が法律の側でも前提になっています。

区が用意しているのは、この4つ

区が代わりに交渉してくれるものはありませんが、自分で動くときの手数を減らすものが並んでいます。

用意されているもの 内容 連絡先・場所
弁護士相談 法律問題全般。電話または面談、予約制 曜日ごとに担当の区民相談室(下の節)
高枝切ばさみの貸し出し 無料。つき間以内 まちづくりセンター、公園管理事務所
区内植木業者の紹介 (一般社団法人)世田谷造園協力会 (平日午前~午後
除草・簡易剪定の依頼 (公益社団法人)世田谷区シルバー人材センター 植木受付 (平日午前~正午)除草は烏山支部 (平日午前~午後

高枝切ばさみは、窓口で申請書に記入して借ります(みどり政策課 )。区がこの道具を案内している文脈も、隣の方が「高齢で剪定ができない」場合などに一緒に手伝って剪定を行う、というものです。お隣の同意のうえで一緒に剪定するための道具であって、越境してきた枝を黙って落とすための道具ではありません。

シルバー人材センターには条件があります。枝の剪定は太さ10センチメートルまで、予約から作業実施まで下見等で1か月程度、予約日が以降なら翌々月の対応になる可能性がある。急いでいる話には向きません。

その道が私道か区道かで、行き先が変わる

「私道」思って区に相談したら、実は区道だった。あるいはその逆。区道なら持って行き先は区の道路管理者で、流れも別になります。そちらは道路にはみ出した枝は誰が切るのか。世田谷区の道路管理者から連絡が来る流れ書いています。

種別を調べる窓口は、道路管理課(二子玉川分庁舎A棟 A窓口、~7922)です。窓口で「相談受付カード」記入して提出します。幅員の問い合わせは窓口来訪が必要で、電話では対応していません。国道は東京国道事務所代々木出張所)、都道は東京都建設局第二建設事務所です。

私道も土地ですから、その所有者——沿道の住民や共有者——も、さきほどの3つの場合に当てはまれば同じように切り取れます。違うのは、区道なら区の道路管理者が動き、私道は所有者が自分で動く点です。

話し合いで進まないときは、区の弁護士相談

伝えたけれ動いてもらえない、そもそも話ができる関係ではない。そういうときの窓口が区の弁護士相談です。土地、家屋、金銭の貸借、相続など法律問題全般が対象です。

利用できるのは区内在住・在勤・在学の方。電話または面談で、1人です。相談日の1週間前の同じ曜日の午前から、希望する曜日を担当している区民相談室に電話で予約します(連休や年末年始は予約開始日が変則的になる場合があります)。

同一案件の再相談、企業・法人活動上の相談、係争中の案件は受けられません。書類作成や点検、相手方との交渉・仲介・あっせんも行いません。区が間に入って話をつけてくれる場ではなく、見通しを立てる場です。

短いので、いつから出ているのか、どこにどれくらい出ているのか、これまで何を伝えたのか、写真はあるのかを紙1枚にまとめておくと話が早くなります。

庭番にご相談いただけること

庭番は世田谷区とその周辺で、伐採・抜根・剪定・草刈り・庭の片付け・植栽や植え替えを請けています。八年、二千件ほど木を見てきました。

み出しの件でお手伝いできるのは、主に自分の側でできることの整理です。入ってきている枝がどこまでか、どこで切れば木を傷めずに済むか、切ったあとどれくらいで伸びてくるか。お隣に「ここまで切っていただけると助かります」具体的に言えると、話がこじれにくくなります。こちら側の木がお隣や私道に出ている場合の手入れも承っています。境界のあたりと木の全体が写った写真があると、電話やLINEでも話が進みます。

参考にした資料

この記事は8月時点で公開されている資料をもとにしています。窓口の電話番号や受付時間、貸し出しの条件は変わることがあります。ここに書いたのは制度の説明で、個別の事情に対する法律上の判断ではありません。最新の内容はそれぞれの窓口でご確認ください。

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