費用と業者えらび
前の道が狭い家でも伐採は頼めるか。車の停め場所と手運びで変わること(世田谷区)
2026-09-15
「うちの前、車一台やっとなんですけど、それでも来てもらえますか」。電話でいちばん最初に、こう聞かれることがあります。庭の木より先に、道のことを気にされている方は少なくありません。
道が狭いから頼めない、ということは多くありません。変わるのは、作業のやり方と段取りです。その変わり方が、費用や日程に出てきます。この記事では、どこがどう変わるのかを順に書きます。
世田谷区は、狭い道が多い区です
世田谷区は、幅が4メートルに満たない道を「狭あい道路」と呼んでいます。区のページでは、区内の道路の総延長のうち、幅4メートル未満の道の割合(細街路率)は、区全体で約31.9%とされています。
区は、こうした道について、緊急車両の通行を妨げたり、災害時の避難を難しくしたりするだけでなく、日常の通行にも不便が生じる、と説明しています。庭木の作業も、この「日常の通行」の中に入ります。
つまり、前の道が狭いのは、世田谷区ではめずらしい条件ではありません。狭い道に面した家の作業は、特別な例外ではなく、よくある前提の一つとして考えてかまいません。
前の道が区道かどうか、幅がどれくらいかは、区の道路管理課で確かめられます。区のページによると、幅についての問い合わせは窓口で受けていて、電話では対応していません。現況の幅はWebサービスで見られる、とも案内されています。とはいえ、作業のために図面まで取り寄せる必要は、ふつうはありません。下見で道を実際に見れば足ります。
車を停める場所が、費用に効く理由
伐採の費用は、切る手間だけで決まるものではありません。切った枝や幹を、車まで運んで積む手間も入ります。この運ぶ手間を大きく左右するのが、車を停められる場所と、庭までの距離です。
| 条件 |
作業で変わること |
| 家の前に車を停められる |
切った枝をすぐ積める。運ぶ手間が少ない |
| 少し離れた場所にしか停められない |
枝を抱えて何度も往復する。人手と時間が増える |
| 道が狭く、大きな車が入れない |
小さな車で何度かに分けて運ぶことがある |
| 敷地の通路が細い・段差がある |
枝を短く切り分けてから運ぶ。手数が増える |
運ぶ距離が延びれば、同じ木でも人手と時間がかかります。そのぶんが見積りに出てきます。見積りのどこで金額が変わるのかは、世田谷で伐採を頼むと、見積りのどこで金額が変わるのかにまとめました。
もう一つ、道に車を停めること自体に手続きが関わる場合があります。警視庁は、道路で工事や作業を行う場合を、道路使用許可が要る行為の一つに挙げています。申請先はその道路を受け持つ警察署の交通規制係で、受付は平日の午前8時30分から午後4時30分です。工事・作業の申請手数料は2,700円です。手数料を納めてから許可証が出るまで、通常数日かかるとされています。
作業のために車を停めるとき、どの手続きが要るのか、そもそも要るのかは、場所と作業の中身によります。判断するのは管轄の警察署です。ただ、手続きが要る場合は日数がかかります。日程に余裕を持っておくと、あとで慌てずに済みます。
道に停められないときの考え方
「車をしばらく停めておく」ための許可として、警視庁には駐車許可という制度もあります。ただし、条件はかなり絞られています。警視庁の審査基準では、たとえば次のような点が見られます。
- 駐車禁止の規制がかかっている場所であること
- 交通に危険を生じたり、交通を著しく妨げたりする場所・時間帯でないこと
- 5分以内の荷物の積み下ろしなど、駐車違反にならない方法ではおよそ用が済まないこと
- 道路使用許可が要る行為を伴わないこと
- 周辺に駐車場がないか、使うのが難しいこと(通常は用務先からおおむね100メートル以内)
道が狭いと、そもそも「交通を著しく妨げる場所」に当たりやすくなります。車一台がやっと通れる道で、長い時間ふさいでしまうのは、許可の話とは別に、近所の方の出入りにも響きます。
そのため、狭い道に面した家では、近くのコインパーキングや、ご自宅の駐車スペースを使えるかどうかが大事になります。家の車を作業の日だけ外に出してもらえると、そこに作業車を入れられることもあります。お隣や向かいの方に、前もって一言伝えておくと、当日のやりとりもなめらかです。近所への伝え方はチェーンソーの音が出る時間帯。東京都の騒音の基準と、世田谷区での近所への伝え方に書きました。
機械が入らないときの手順
庭まで機械が入らない家では、人の手で少しずつ作業を進めます。高い木を根元から一度に倒すと、塀や屋根、隣の敷地に当たるおそれがあります。狭い敷地では、上から順に小さくしていくのが基本です。
おおまかな流れは、次のとおりです。
- 周りに当たりそうな物、通路、運び出す道筋を確かめる
- 上のほうの枝から切り、ロープで支えながら少しずつ下ろす
- 幹も上から短く区切って下ろす
- 下ろした枝や幹を、運べる大きさに切り分ける
- 通路を通って、車まで手で運ぶ
- 最後に根元を切り、周りを片付ける
この「ロープで支えて下ろす」「手で運ぶ」の部分に、時間がかかります。木の高さ、枝の広がり、下に何があるかで、手数は大きく変わります。同じ高さの木でも、下が空いている庭と、すぐ下に屋根や室外機がある庭とでは、進み方が違います。
切った枝を区の可燃ごみで出す方法もあります。ただ、世田谷区の出し方には、太さ10センチ・長さ50センチまでといった決まりがあります。伐採で出る量は、ふつうそれを大きく超えます。詳しくは世田谷区で剪定した枝や草の出し方。太さ10センチ・長さ50センチまでと束ね方の決まりをご覧ください。
事前に見てもらうと、決まりやすいこと
道の条件は、電話や写真だけでは伝わりにくいところです。「狭い」の感じ方は人によって違います。車が曲がれる角か、電柱がどこにあるか、坂か。こうしたことは、現地で見るといっぺんに分かります。
下見で確かめておくと、次のことが決まりやすくなります。
- 作業車をどこに停めるか。近くに駐車場があるか
- 手続きが要りそうか。要るなら日程をどう組むか
- 枝や幹をどの道筋で運ぶか。途中に段差や狭いところがないか
- 何人で、何日くらいかかりそうか
- 切った物をどこまで持ち帰るか
ここが見積りの前に決まっていると、当日になって「車が入らない」「思ったより運ぶ距離が長い」といったことが起きにくくなります。あとから金額が変わる行き違いを防ぐ話は、伐採の追加料金を防ぐには。下見で伝えることと、見積書に書いてもらう範囲にもまとめています。
下見のときは、ご自宅に駐車スペースがあるか、作業の日にそこを空けられるかも伝えてください。お隣との境の塀や、通路に置いてある物のことも教えていただくと、話が早く進みます。
庭番にご相談いただけること
庭番は世田谷区とその周辺で、伐採、抜根、剪定、草刈り、庭の片付け、植栽・植え替えを請けています。八年、二千件ほど木や草を見てきました。前の道が狭い、車をどこに停めればいいか分からない、庭まで通路が細い。そうした立地のご相談も承ります。現地で道と庭の両方を見て、どう運び出すかを一緒に考えます。料金の目安はサイトの料金表をご覧ください。ご相談は電話とLINEで。
参考にした資料
この記事は2026年9月時点の、世田谷区と警視庁の公表資料によります。許可が要るかどうかは、場所と作業の中身によって変わり、管轄の警察署が判断します。手数料や受付時間、区の窓口の対応は変わることがあります。実際に動く前に、上の各ページで最新の内容をご確認ください。