世田谷区で庭木を伐採するには。届出・許可・費用・段取りのまとめ
世田谷区は、庭のある住宅が多い街です。建てたときに植えた木が十数年たって大きくなり、「そろそろ切ろうか」と考えはじめる——というご相談を、よくいただきます。
ただ、世田谷区で木を切るのは、思ったより手続きが絡みます。木の大きさ、住んでいる場所、その木が区の指定を受けているかどうか。条件によっては、切る前に区へ書類を出す必要があります。
ここでは、世田谷区で庭木を伐採するときに関わってくることを、ひととおり並べておきます。それぞれの詳しい話は個別のページにまとめてありますので、当てはまりそうなところから読んでみてください。
まず確かめるのは、木の太さと高さ
世田谷区には、みどりの基本条例にもとづく樹木の伐採届という決まりがあります。一定の大きさを超える木を切るときに、事前の届出が必要になるものです。
対象になるのは、次のどちらかにあてはまる木です。
| 幹の太さ | 地上1.5メートルの高さで、幹周り80センチメートル以上 |
|---|---|
| 木の高さ | 高さ10メートル以上 |
幹周り80センチというのは、直径にするとおよそ25センチです。数字で聞くと大きく感じますが、実物は思ったより細く、見ただけでは判断を誤りやすい太さです。地面から1.5メートルの高さにメジャーを一周させて測ってみてください。
高さ10メートルは、三階建ての家の屋根とだいたい同じくらいです。庭のケヤキやクスノキ、長く育ったマツは、この線を超えていることが珍しくありません。
→ 世田谷区で庭木を切る前に。幹周り80センチ以上なら伐採届が要ります
区の南側では、区長の許可が要ることがあります
国分寺崖線から多摩川にかけての一帯は、多摩川風致地区に指定されています。昭和8年に定められた区域で、いまも生きている決まりです。
この区域では、木を切ることそのものに区長の許可が必要になります。木の大きさは関係ありません。対象になるのは、玉川総合支所と砧総合支所の管内にある17の町です。ただし、同じ町名でも区域に入っている場所と入っていない場所があります。
→ 成城・岡本・瀬田で庭木を切るときは、区の許可が要ります(多摩川風致地区)
その木が、区の指定を受けている場合
世田谷区には保存樹木・保存樹林地の制度があります。地上1.5メートルの幹周りが1.2メートル以上で樹形のよい木などが対象で、区内には約1,700本の保存樹木があります。
指定を受けた木を切るときは、通常の伐採届とは別の手続きになります。ご自宅の木が指定されているかどうか分からない場合は、先に確認しておいたほうがいい部分です。
→ 世田谷区の保存樹木・保存樹林地に指定された木は切れるのか
建てたときに植えた木は、減らせない場合があります
世田谷区では平成22年10月から緑化地域制度が導入されています。一定以上の広さの敷地で新築・増築をするときに、敷地の一部を緑にすることが求められる仕組みです。
この制度で植えた木には、植えたあとも維持する義務が続きます。大きくなりすぎたから切りたい、というときに、そのまま減らしてしまうと基準を下回ることがあります。切ったぶんを別の木で補う、という考え方が必要になる場合です。
→ 緑化率で植えた木が育ちすぎた。切ってしまっていいのか(世田谷区)
隣にはみ出した枝は、切っていいのか
自分の木ではなく、隣の家から伸びてきた枝に困っている場合もあります。
2023年4月の民法改正で、条件を満たせば自分で切り取れるようになりました。ただし無条件ではありません。三つの場合に限られていて、それ以外は従来どおり、まず相手に頼むところから始まります。
→ 隣の家からはみ出した枝は切っていいのか。2023年4月の民法改正で変わったこと
切ったあとの枝や草をどうするか
ご自分で剪定した場合、出た枝や草は家庭ごみとして出せます。ただし太さ10センチ・長さ50センチまで、一度に出せるのは45リットル袋で3袋までといった決まりがあります。
業者に頼んだ場合は、業者が持ち帰ります。庭に残されることはありません。
金額は、木そのものより現場の条件で変わります
同じ高さの木でも、周りにどれだけ余裕があるかで手間が変わります。道が狭くて車を横づけできない、庭が家の裏側にある、隣家の壁が近い——こうした条件が金額に効いてきます。
見積りを取るときは、総額だけでなく、処分費が入っているか、内訳が分かれているか、追加費用が出る条件が書かれているかを見ておくと、あとで食い違いが起きにくくなります。
ご相談から作業までの流れ
手続きが絡む場合、日程に余裕をみておく必要があります。おおよその流れは次のとおりです。
- お庭の写真を送っていただく(この時点でおおよその見当はお伝えできます)
- 現地でお庭と木を見て、正式なお見積りをお出しする
- 届出や許可が要る場合は、その手続き
- 日程を決めて作業
- 切った枝や幹を持ち帰って、片づけまで
届出や許可が必要な場合、そこで日数がかかります。「来週切りたい」というご希望に添えないことがあるのは、この部分です。逆に、手続きの要らない大きさの木であれば、日程が合えば早く進みます。
切るかどうかから、ご相談ください
「この木は切ったほうがいいのか、切らずに小さくできるのか」というところから迷っている方も多いです。
大きくなりすぎた木でも、枝を抜いて風を通し、高さを詰めることで残せる場合があります。逆に、幹の内部が傷んでいて倒れる心配があるなら、早めに切ってしまったほうがいいこともあります。
庭番は世田谷区とその周辺で、伐採・剪定・抜根・草刈り・植栽をお受けしています。お見積りは無料で、出張費もいただきません。見積りをご覧になってからお断りいただいて構いません。
お庭の写真を送っていただければ、木の状態を見たうえで、手続きが関わりそうかどうかも含めてお伝えします。
参考にした資料
この記事は2026年8月時点の内容をもとに書いています。制度は変わることがありますので、最新の内容は世田谷区の公式ページでご確認ください。